« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »

2010年11月

兄が励んだ材木店

Photo

  昭和33年(1958)の3月、父に連れられて兄が住み込みで働いている渋谷の材木店に20歳になった兄を迎えに行った。4月から小学4年を迎える9歳の私にとり、この材木店の角に立っている姿がずっと残像として脳裏に焼きついていた。

Photo_2 Photo_4  この時が初めての渋谷だった。兄がオート三輪車で渋谷駅まで荷物を運んだ。その荷台に私が乗っていた。運転する兄の姿は頼もしかった。そして兄との最初のかかわりでもあった。

 大学に入る際には引越しを兄の運転で世田谷区新町にきた。

Photo_5 昔の材木置き場がそのままあった。

この置き場の2階で兄は15歳から住み込み、20歳で郷里に帰り、父がおこなっていた製材業を継いだ。

材木店から道を隔てた向かい側は昔と変わらず東大駒場の運動場だ。当時は運動場が見えたが、今はブロック壁に囲まれ中は見えなかった。

兄は2階の窓から東大駒場の運動場をどういう気持ちで眺めていたのだろうか?

今は確かめる兄はいない。

渋谷から帰りには浅草六区の劇場で大江美智子一座による女剣劇の芝居を父と観た記憶がある。当時の六区街は歩けないほどの大勢の人で賑わっていた。

 もうすぐ44年振りに私も郷里・栃木市に引越し、ユータウンをします。

材木店の前でそっとつぶやいた「さよなら東京」と…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »