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結婚届の多い日―11月22日・7月7日

0508kekkon1_2 結婚式を挙げて、結婚の届け、つまり婚姻届を市町村の役場に提出する。「もう別れましょう」と言って簡単に男の前から去るわけにはいかなくなる。同棲とは違い、二人の決心が必要になる。江戸時代には「離縁状」はあったが「婚姻届」は無かった。代わりに盛大で何日も続く披露宴があった。

 市町村への婚姻届の受付は365日可能なのだ。よって土曜・日曜日も市の市民課は開いている。死亡届などがあるから。窓口には他の課の職員が交代で受け付け業務をすることになっているそうだ。

 昨年(平成25年)の7月7日は日曜日。朝、市民課の窓口が開く。夜中から待っていた一組のカップルがいた。婚姻届の提出だ。当日の市民課受付担当は普段は税務課に従事している男の職員。婚姻届を受け取ったその職員は自然に「おめでとうございます」とそのカップルに言った。市民課担当の職員は忙しくで普段から言わない言葉だ。その声で女性の方から、「写真撮っていただけますか?」「よろしいですよ」「市役所玄関の前でお願いします」。女性はもじもじしている男性の手をとり玄関前に行く。市の職員も閑散とした市役所ロビーを通って玄関にいく。携帯2台にデジカメ1台、計三台のカメラでシャッターをきる。友人や父母に送るということだ。

11_03_19_cats_wedding1  「ありがとうございました」女性は嬉しそうに語り、さらに「私たちの結婚届を受け付けしてくれた貴方も一緒に撮ってください」とお願いがあった。市の職員は別の職員を呼び二人の横に並びカメラに収まったそうだ。笑顔でそのカップルは市役所を後にした。

 その日、7月7日の日曜日に婚姻届は20件の受付があった。「他から言われていたんです。結婚届が多いぞって。覚悟はしていたのです」。「婚姻届の多い日は11月22日(いい夫婦の日)、12月24日のクリスマスイブ、2月14日のバレンタイン、7月7日の七夕(恋の日)など、二人が一生忘れない日に届けをするのが多いのですよね」とその市の職員が私に語ってくれた。市役所内部では有名な話だそうだ。一般市民は関心がない。しかし、写真を撮っていく新婚さんの話を聞くとほのぼのと心が温まってくるようになる。「市報などにこぼれ話として載せてくれたらいいね」とその職員に私は言った。

 私たち夫婦の婚姻届を提出した日は2月14日。平日で区の窓口は混雑していた。二人そろって婚姻届用紙を提出したら黙って受付して、「次の方どうぞ」という顔をした。女性だったな。一言「おめでとうございます」と言ってくれたら、その区の職員に「ありがとうございます」と礼を言っただろうな…。と今、思える。

                                 《夢野銀次》

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