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悔いが残るのか―黒羽高校・荒川裕貴投手

Photo  「一年の秋から投げ続けたからな」と黒羽高校の関係者が小さく語る。「春の大会でのひじのけがは完治しいていたんだが、9回は持たないと思い先発をはずしたんだろう。一年生では夏の大会は重かったのだな」と半ば当然の結果として、その人はグランドを見つめていた。先発投手が荒川祐貴ではないという私の疑問に答えてくれた。

 「四番ピッチャー嘉久和君」との城内アナウンス。「え!どうして荒川じゃないんだ?」。体調不良なのか、しかし、一回の黒羽の守りの時に一塁側ブルペンで荒川投手は練習ピッチングを行なっている。Photo_12

 一回の裏、宇都宮青陵高校は一年生投手から簡単に4点を取る。荒川投手がマウンドに向かう。140キロ前後の球を投げる。しかし、追加点を与え、勝負は決した。
 8対0で宇都宮青陵高校にコールド負けをした黒羽高校。

 第96回全国高校野球選手権栃木大会を迎えるにあたり、下野新聞をはじめ大手新聞の地域版には143キロの速球投手として黒羽高校の荒川投手の活字が眼についていた。無名の高校から注目される投手がいると報道されていた。 Photo_11

 「リリーフで投げられるのなら、何故最初からいかないのだ。やれるところまでやるのも一つ選択ではなかったのか」。そう監督に問いかけをしたくなる。ここまで支えてきた荒川投手。しかし、彼の野球生命を終わりにはできないと思ったのだろう。

 上半身の強さとバネで速球を投げる投法では限界がある。下半身を鍛え直して、神宮球場で投げる荒川祐貴を観ることを楽しみにする。

 大学野球に挑戦をして欲しい。

 昨年の秋の大会、栃木商業との延長15回を投げた姿。今年の春の大会、3回以降作新学院をパーフェクトで抑えた投球。何かに向かって挑戦していく強い投法は記憶に残る投手の一人だ。

Photo_5 黒羽高校は栃木県大田原市の黒羽城の東方にある400人規模の男女共学の県立高校。小高い丘陵から八溝山から那須連峰の頂きを見渡せる所に建っている。

 近年では相撲部が栃木県下トップの位置になってきている。元黒羽町の小さな町の高校。近くには山城として有名な黒羽城址がある。

 校庭に立つと校舎とグランドの風景からある高校を思い出した。徳島県池田町にある池田高校の校舎とグランドの造りがこの黒羽高校は類似しているのだ。以前、車で通りながら眺めた池田高校を連想させた。山あいの高校から「さわやかイレブン」として大きな甲子園で羽ばたいた池田高校。
 

Photo_10 小学校から甲子園目指して、硬球の野球をする子供たち。片や三角ベースの延長として高校野球がある子供たち。100人近い野球部員を抱える高校。一方では夏の大会が終われば部員9人がいるのどうかわからない高校。二極化が進んでいる中での黒羽高校は私に強い希望を与えてくれた。野球って楽しいゲームなんだ。真剣に勝負するって気持ちがいいものなのだと…。

 夏の地方大会は三年生には悲しい時間が待っている。負ければ最後の試合となるからだ。悔いのない試合をしたいと誰でもが思う。しかし、そうはいかないのが現実の世界でもある。

 すべては己の鍛錬不足だったのだ。この悔しさを生かすも殺すも本人次第だ。次のページをめくるため、これから何をしていくべきか。明日は待っていない。分からなければ身体に聞くのだ。期待しています。そして待っています―荒川祐貴投手。

                                               《夢野銀次》

≪関連ブログ≫

・銀次のブログ:夏が楽しみな黒羽高校・黒川祐貴投手 

・銀次のブロ;延長15回栃木商業が制する―秋季高校野球栃木県大会 

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コメント

銀次様今晩は。黒羽高校の荒川祐貴です。今大会も記事にして頂きありがとうございます。今大会は開幕前から、色々なところで注目されましたが、自分の力を出し切れないまま終わってしまいました。皆さんの期待に応えられなかったのが悔しくて昨日はかなり落ち込んでいましたが、銀次様のブログを読んで、この先自分の目標に向かって頑張ろうと思いました。自分は大学に行って野球を続け、必ず神宮で投げたいと思います。銀次様にそれを約束して、僕のお礼に代えさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

投稿: 荒川 祐貴 | 2014年7月16日 (水) 21時09分

荒川祐貴さん、コメントありがとう。一昨日の夜からこのページに多くのアクセスが続いています。地方大会が始まると地元の母校の試合など気になるもなのです。
「大学に行って、神宮で投げたい」という想い。是非、挑戦してみてください。

投稿: 銀次 | 2014年7月17日 (木) 03時25分

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